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税金情報&お知らせ
【無料税金相談】自営業+会社員の夫婦が最強説
【Q】
先日のメルマガで
>夫婦の構成が「自営業+会社員(公務員)」の場合って、
>結構いろんな打ち手があったりするんですよねー。
>このお陰で、山下家もかなり得をしています(笑)
とありましたが、いろいろな打ち手について教えてください。
私も「自営業+会社員」という構成のため、参考にしたいです。
【A】
さて質問ですが、以前紹介した「ハイブリッド経営」とも似ていまして、夫婦が「自営業+会社員」の場合には、税金やもろもろの戦略をうまく活用することが可能です。
僕も改めて聞かれたので、この機会にまとめておきますね。
結構せこい戦略ですが、ちりも積もればかなりの金額になりますので皆様も一緒にお考えください。
これと合わせて、今月紹介する本を一緒に読めば、効果倍増します!!
もくじ
◆健康保険と年金
これは結構な節税になりました(*^^*)
起業したての個人の会社なんて、そんな簡単に利益が出るものではありません。
よって、僕の1年目は大きな赤字です。
その後、僕は起業して2年目で結婚しました。
国保+年金でもよかったのですが、それだと最低負担でも年金が18万円とプラスで国保なので、年間20万円以上の負担が必要になります。
それで妻は会社の社会保険に入っているため、僕が前年赤字だったのを理由に、「妻の社会保険の扶養にできませんか?」と交渉したのです。
そうすると、「OK」という意外な答えが返ってきました(笑)
言ってみるもんですね!
社会保険の扶養になるということは、健康保険の負担はゼロ円、そして第3号被保険者になるので、国民年金の基礎部分も払わずに「払ったこと」になります(*^^*)
これも不思議ですよねー。
この仕組みをギリギリまで使い、結構な金額を節税したと思います。
現在は扶養を出て、国保になってますが。
また子供がいる場合は注意が必要です。
国保の扶養になると、人頭割がありますので、扶養にいるだけで自動的に保険料が増えてしまいます。
しかし、子供を妻の社会保険の扶養にすれば、保険料の負担は一切増えることはありません。
よって、夫婦が「国保と社会保険」で分かれている場合には、社会保険の扶養に入れた方が良いということです。
ただ山下家の場合は、僕の方が収入(所得では無い)があるので社保の扶養に入れられない、という理由で、子供は僕の国保の扶養になっています。
ここは社保の担当者によって結構分かれるようで、判断を収入(売上)で見る人と、所得で見る人がいます。
そりゃ売上はあるけど、所得は結構抑えていますからね。
売上で判断されたら敵いませんよ(笑)
お子さんが小さいと、児童手当が月額15,000円や10,000円もらえますが、国保の扶養になると、保険料も増えるのでもらう意味があまり無い・・・という家計もあるようですね。
このあたりは結構複雑ですが、ちょっと変更するだけで、年間数万円から数十万円違ってきますのでご検討ください。
◆扶養控除、扶養手当など
いまは16歳未満の扶養控除はありませんので、夫婦どちらの扶養にするかなんて、あまり関係はありません。
また、所得税の扶養控除における「扶養」と、社会保険の「扶養」という定義も連動していないため、あべこべでも問題無いとは思います。
一つ注意すべき点は、ある程度の規模の会社(勤めてる)になると、「扶養手当」なるものがありますので、それを活用するようにしましょう。
『扶養一人当たり月額15,000円の手当』といった感じで、会社員の扶養にしておくと、手当がもらえるものです。
ということは、会社に出す書類上は勤めている人の扶養にしておく方が手当がもらえるのでお得ということです。
自営業で扶養手当なんかありませんからね(笑)
所得税と社会保険の扶養って、本当に分かりにくいですよねー。
◆所得の分散
節税の基本は「所得の分散」です。
妻は昨年の3月まで育休で休んでいましたので、そのときは僕の事務所に在籍しており、僕から給与が出ていました(笑)
ちゃんと仕事の手伝いはしてもらいましたよ(*^^*)
いくらか所得を分散できたため、これも節税の効果はありました。
では育休中に働いてはいけないのではないか?という意見もあるでしょう。
育児休業給付金がありますが、あれは雇用保険から支給されるもので、よって雇用保険の被保険者になっていなければ、関係はありません。
また週に20時間以内であれば、雇用保険の対象にもならないので、育休中も外で働くことは可能です。
会社の役員とかになれば、雇用保険の対象にはならないため、給与をもらっていても育児休業給付金はもらえるのです(*^^*)
この辺りも知っているかどうかですよね。
育休中でも、親に子供を預けて、気分転換に働きたい人はいるでしょうからね。
質問者の方が法人を作られているのであれば、奥さんを会社の役員にして所得を分散することも可能です。
まあ、奥さんの給与状況にもよりますが。
あと副業禁止のことですね。
基本は分散して節税しましょう。
◆リスクヘッジ
僕は結構気を使っているところです。
自営業は、収入が無くなるリスクもありますが、僕のような仕事は責任も重く「損害賠償」というリスクがあります。
例えば、僕が何かの税制でミスをして、顧問先にお金の損害を与えたとしましょう。
そうすると、裁判になれば一発で負けます(笑)
笑い事ではありませんが、税金のミスというのは、金額でしっかり計算できますので、本当に見落としていれば、それなりの損害賠償をしなければならないのです。
まあ、それに対する保険もありますが、それでも上限があります。
また自己負担も多少はありますので、その分も利益として残さなければいけないので、結構儲からない商売なんです(笑)
ここで愚痴っても仕方ありませんが・・・(・・;)
さて、本題のリスクヘッジは何をやっているか?
簡単にいうと、「山下家の全資産を、妻名義にしている」ということです(*^^*)
「投資信託、自宅、車」もろもろすべてです。
これを知り合いにいうとビックリされます(笑)
「離婚したら全部持っていかれるぞ!」と心配される方もいらっしゃいます。
その時は、僕も法律家ですから、優秀な弁護士をつけて争います。
というか、絶対勝てますけどね(笑)
あと、別にいいじゃないですか、持って行かれても。
僕らは稼げばいいんですから。
さて、そんなことはいいのですが、なぜ妻名義にしているのでしょうか?!
それは、『自営業者はリスクがある』からです。
巻頭言でも書いたように、借入をしていれば返済のリスク、損害賠償のリスクなど、万が一のときは自己破産になる可能性もあるでしょう。
万が一僕が自己破産しても、僕個人の資産は一切ありませんので、自己破産しても今のマンションに大腕を振って住み続けることができます。
だって、妻名義ですからね(笑)
車やその他の資産だって持って行かれることもないでしょう。
だって、妻名義ですからね(2度目)
不正に資産を妻名義にしているわけではなく、妻が働いた所得で資産を買っていることにしていますので、妻の名義の資産であるため、僕が事業で失敗しようが、自己破産しようが、妻の資産は全く関係ありません。
このように、自営業はリスクがあるので、そのためのリスクヘッジをするという考えは必要です。
まあ、僕らの仕事が無限責任で、損害賠償があるからここまでするんですけどね。
一般の法人の事業会社であれば、ここまでする必要はないかも知れません。
しかし、事業会社でも、借入の保証人として社長個人がなっていれば、ここまでやってもよいとは思いますけどね。
だからこそ、保証人が必要ない、マル経融資などを積極的にススメているのです。
経営者は攻めも大事ですが、このような万が一のリスクヘッジも考えてこそ経営者だと思います。
◆休み
自営業の最大のメリットは、「自分の時間を自分で決めれること」です。
このメリットを活かしていない人が多いですが・・。
そのため、休みは自由に自分で決めることができます。
そうすると、妻の有給などが取れれば、自分もそれに合わせて、平日に旅行に行くなどして、渋滞にもなりませんし、旅行代金も安くで行くことができます。
このメルマガが配信されている今も、僕は家族で東京へ遊びに来ています(*^^*)
自営業者は、時間の自由度をドンドン高めるべきです。
そうしないと、他と一緒の仕事になってしまいます。
安いお金で、時間もゆっくり遊ぶことも自営業+会社員のメリットだと思います。
◆家事の分担
これも大事ですね。
僕、洗濯、風呂掃除、掃除機、子供の保育園の送り迎え、たまの食事作り、結構家事には参加しています。
というか、これをよく女性が一人で全部やっているな・・・、と感心します。
ここまですれば、妻の負担も少なくなるので、文句言われることも少なくなるでしょう(笑)
というか、『夫が働いて、妻は専業主婦』というのは、極端に業務の分担がされすぎで、どちらの立場も理解できない環境だと思います。
お互い仕事(お金の面)と家事はできるところで負担し合えばいいのです。
そちらの方が、助け合いできて良いと思っています。
相手の気持ちが分かりますよね。
◆まとめ
最後はちょっと話が変な方向に行きましたね(笑)
ウルトラCの節税なんてそんなにありません。
あってもケースバイケースなのでその事例にしか当てはまらないことがほとんどです。
そのため、このような小さな小さな節税を繰り返し、そして長年続けることによってかなりの税金がお得になるのです。
上記のことをやりせっせと小銭を稼いで、それを積み立てて行けば、かなりの金額になるでしょう。
また今月の本でも紹介しているようなことも実践していけば、10年、20年、30年働いていると、かなりの差が生まれるはずです。
複利と単利の違いと一緒ですね。
イメージ図。
ご参考にください(*^_^*)