TAX CONTENT

税金情報&お知らせ

非居住者の所得控除は数が限られている!

海外に住んでいる日本人の方が確定申告をする場合には注意が必要です。

所得控除」と言われる税金を減らすものは、日本の居住者と比べて極端に少ないので、漏れやミスが無いように知っておきましょう!!

 

非居住者の所得控除

 

1.雑損控除

これはあまり事例がありませんが、「災害又は盗難若しくは横領」にあった方が、その損害分を所得から控除してもらう仕組みです。

»»»【国税庁】雑損控除

 

対象となるのはこのようなものです。

(1) 震災、風水害、冷害、雪害、落雷など自然現象の異変による災害

(2) 火災、火薬類の爆発など人為による異常な災害

(3) 害虫などの生物による異常な災害

(4) 盗難

(5) 横領

なお、詐欺や恐喝の場合には、雑損控除は受けられません。

 

「詐欺や恐喝」はそりゃそうですよね(笑) これらは自己責任です。

ただ現実は少ないですよねー。

 

逆に雑損控除をするのではなく、海外旅行保険に加入して、盗難などの災害を万が一受けた場合に、保険金が出るようにしておく方が得策でしょう。

 

聞いた話によると、日本の海外旅行保険は保険料が割安な上に、色々な損害に対応できるものがあるようなので、そちらを検討すると良いでしょう。海外では色々なリスクが高いですからね。

 

ここでひとつ注意点があります。

非居住者が雑損控除を使える資産は、「日本国内にある資産のみ」となります。よって海外の資産が損失を受けた場合には、雑損控除は使えません。そりゃそうですよね(笑) 日本の所得控除ですから(*^^*)

 

逆に、日本に住む「居住者」が持っている海外の資産が、上記の要件に該当した場合には、国外資産であっても雑損控除の対象となります

 

2.寄附金控除

寄付であれば、日本に何かしら貢献しているので、控除が認められるのでしょう。

»»»【国税庁】寄附金控除

 

ただふるさと納税をしても、非居住者は住民税の支払いが無いので、かなり損をします・・・。

よって、非居住者のふるさと納税は意味が無いことになりますのでご注意下さい。

 

3.基礎控除

日本国民誰しもが持っている控除です。

控除額48万円(基本)

※令和2年以降から変わっています。

»»»【国税庁】基礎控除

 

4.まとめ

非居住者の所得控除の覚え方は、「ザッキッキー」という、猿の鳴き声に近い言葉で覚えて下さい(笑)

ザッ=雑損控除

キッ=寄附金控除

キー=基礎控除

という語呂合わせです(*^^*) 逆に分かりにくくなりましたかね・・・。

 

非居住者は、この3つの所得控除しかありませんのでご注意下さい。

その他の控除は、非居住者の方がお住まいの国で控除できる可能性がありますので、そちらの税理士や会計士さんにお尋ね下さい。

 

ジェトロさんに聞くと紹介してもらえると思います。

»»»ジェトロ(日本貿易振興機構) | ジェトロ