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外貨の相続財産は、日本円に計算し直して相続税を計算する

2018/09/11

最近は、ドルやユーロなどの外貨を相続財産でお持ちの方も多くいらっしゃいます。今回はその場合の注意点をご紹介します!

 

国際相続時の外貨の円換算

 

1.相続財産に外貨があった場合

日本で相続税を計算する場合には、外貨を円に計算する必要があります。これは当たり前ですよね。

それは相続税を円で支払う必要があるからです。

 

では、円で計算するときの為替相場はいつのを使うのでしょうか?!

 

答えを最初に言いますと、「相続時のTTB(対顧客直物電信買相場)」により、外貨を日本円で計算して相続財産とします。

 

なぜ「買い」を使うとかというと、相続財産が少なくなるからです。よって、納税者(相続人)の有利に判定して良いこととなっています。

基本的に売り相場であれば、TTBよりも2円も高いですからね。これは相続人に優しい決まりです(^ ^) 分かりやすいように、ひとつ事例で確認してみましょう!

 

<事例>
相続財産で外貨預金(USドル)が10万ドルありました。
では相続の財産はいくら(円)になるのか?

 

以下が、相続時点の為替相場だとします。

TTS(電信売相場) 112円/ドル
TTM(仲値)     111円/ドル
TTB(電信買相場) 110円/ドル

 

財産の場合はTTB(電信買相場)なので、110円を使います。
10万ドル×110円(TTB)=11,000,000円

この金額を相続財産とします。

 

では、逆にTTS(電信売相場)を使った場合はどうなるでしょうか?!
10万ドル×112円(TTS)=11,200,000円

 

財産が高くなりましたね。
財産が高くなると一見良いようですが、相続税は、「財産ー債務=純財産」に課税されます。

よって、財産が増えれば、おのずと純財産が増えて、相続税が増えてしまうのです!
だから国としては、ここの計算は相続人の有利で良いことになってます。

 

ちなみに、TTBのBとは「Buying」のことで、TTSのSは、「Selling」という意味です。

銀行が外貨を買ったり、売ったりするということですね。

 

ついでに余談ですが、TTMの求め方はTTSとTTBの金額を足して、それを2で割るとTTMが計算されます。

上記の例ですと、(112円+110円)÷2=111円ということですね!

 

各銀行の為替レートはこちらで確認しましょう。

<外貨為替レート>

▼福岡銀行

https://www.fukuokabank.co.jp/price/exchangerate/

 

▼西日本シティ銀行

https://www2.ncbank.co.jp/interest.php?mode=exchange

 

▼みずほ銀行

https://www.mizuhobank.co.jp/rate/market/quote/index.html

 

▼MUFG

http://www.murc-kawasesouba.jp/fx/index.php

 

▼SMBC

http://www.smbc.co.jp/market/backnumber/fixing/

 

なお、相続の日が「土日祝日など休み」の場合には、「相続の直前のもっとも近い日のTTB」となります。

これは、外貨の評価と同じ考えですね。

海外から商品を仕入れた(売った)場合の、為替レートはいつを使うのか? | 福岡の税理士|国際税務・海外進出をサポートする税理士事務所

 

2.債務はどうするのか?

財産があれば、外貨の債務もあるでしょう。最近は、海外の不動産投資をして、現地で資金を調達している方もいらっしゃいますからね。

 

債務の場合は、「TTS(対顧客直物電信売相場)」を使います。

これも理屈は簡単で、債務は多めに計算したいので、TTSを使った方が有利になりますからね。

財産と債務では使う為替相場が違うためご注意下さい(*^^*)

 

3.まとめ

ちなみに、「外貨を贈与」するときも同じ計算になります(*^^*)

 

今後は、円のリスクヘッジのために、外貨を持つ方が多くなるでしょう。僕もこの意見は賛成です。

やはりリスクヘッジは分散ですからね!

 

 

<注意>

こちらの記事は、中小企業の経営者や経理担当者に分かりやすく書いています。そのため細かな詳細は省いておりますので、ご不明なことは顧問税理士さんか税務署、または当事務所までご相談ください(*^^*)